2020.12.03【セミナー】いま、イナカが一周回って面白い。里山の魅力づくり
厚生労働省生涯現役促進地域連携事業
高年齢者向け第3回プロボノセミナー
いま、イナカが一周回って面白い。里山の魅力づくり
パブリックマインドや利他性が、生きがい・やりがいにつながる
◎日時:12月3日(木)13:30~15:00
◎会場:幸田町シニア・シルバー世代サポートセンター
◎参加費:無料
◎内容:
・稲武町と古橋家の紹介
古橋林業や稲武の養蚕製糸についても紹介
・いま、イナカは一周回って面白い
稲武での事例紹介や目指したい地域の将来イメージ
・パブリックマインド、利他性にどんな意味があるのか?
プロボノ(自分の専門知識や経験を生かして社会貢献する活動)の勧め
◎講師:一般財団法人古橋会 常務理事 古橋 真人
300年以上続く豪農古橋家に生まれる。古橋家は、明治期に稲武(現豊田市)で養蚕業を奨励したり、学校や病院を建設運営したりするなど、地域の殖産興業や社会福祉に貢献してきた。そんな歴史が一周回って面白いと考えて、東大卒業後大企業勤務という安定した都会生活をかなぐり捨てて稲武に移住し、一般財団法人古橋会の経営を担っている。
『引かれたレールの上を効率良く進む都市型生活』とは別の選択肢がある
講師の古橋真人さんは、豊田市稲武町にお住まいです。300年以上続く豪農の家に生まれ、古橋家の有形・無形の資産を引き継ぎ守るという一般財団法人古橋会の常務理事をしておられます。
古橋さんは東京の大学院を卒業して大企業にお勤めでした。しかし「仕事が嫌になったわけではないが、当家の歴史や地域に対する貢献を考えるうち『イナカは一周回って面白くなっている』と感じ、移住を決意した」のだそうです。
「古橋家はパブリックマインドの塊(古橋さん)」だそうで、家訓「家は徳に栄える」「富家より富村」「共存共栄」の下に、天保の飢饉の際に林業を興して村を救ったり、養蚕を奨励して今なお伊勢神宮に生糸を献糸していたりします。銀行を設立したり、学生の支援のために都会に私費で寮を作ったりと、「行政の前に行政を行なっていた(古橋さん)」というから驚きます。
稲武町に戻った古橋さんは、家に保管された膨大な史料をデータベース化し、全国に貸し出しをしたり、ドローンを使って森をスキャンし林業の合理化に取り組んだり、ツアーガイドの育成やマウンテンバイクツーリズムの開発、大学院の宿泊研修などを手がけています。
古橋さんは「中山間地域に暮らすことは決して合理的ではない。しかし社会の潮目が変わり、都市集中の功罪が問われるなか、利他性や人間性を取り戻すために『引かれたレールの上を効率良く進む都市型生活』とは別の選択肢があるのだということを提示している。誰もがいきなり移住という大きな挑戦をしなくても、週末や夏だけとかでも定期的に通ってみて欲しい」とイナカの魅力を語ってくれました。遠くの都会からマウンテンバイクのコースづくりのボランティアに参加される方もいらっしゃるそうです。